はじめに
小太りの人が最も長生きするという研究結果は数年前からあります。
たしかに、小太りの人が一番長生きだって聞くよね。
なんでかなー。
しかし、別の研究ではカロリー制限が寿命を延ばすことも報告されており、矛盾しているように思います。
私自身は、断食は長寿遺伝子を活性化することを伝えてきたので、これとも矛盾するように感じます。
痩せている人よりも、普通体重の人よりも、小太りの人が最も長生きというのはいったいどういうことなのでしょう。
「小太り」の定義
体形 | BMI | 区分 |
---|---|---|
肥満 | 30~35未満 | 肥満(2度) |
小太り | 25~30未満 | 肥満(1度) |
普通 | 18.5~25未満 | 普通 |
痩せ | 18.5未満 | 低体重(痩せ型) |
※日本で「肥満」の部類に入っているBMI=25~30はWHO基準では「過体重」
理想体重はBMI=22ということになっています。
考察1:食べる量との関係
「痩せ」は必ずしも少食とは限らないということです。
痩せている人でもよく食べる人はいますので、「痩せ」の中にもカロリー摂取量の多い人も少ない人もいます。
つまり、「痩せ」が最も短命であることと、少食や断食が寿命を延ばすことは必ずしも矛盾しません。
考察2:健康寿命との関係
寿命については「小太り」が最も長生きですが、医療費については、
「肥満」>「小太り」>「普通」>「痩せ」の順で多いという事実があります。
これは何を意味するかと考えると、
健康寿命は太っている人の方が短いことを示唆しています。
単純に不健康でも長生きするだけであれば、西洋医学の得意分野ですので、医者にかかって医療費をかければ長生きできるはずです。
医療費の最も少ない「痩せ」の人は医療機関にかからないために延命などが行われず寿命が短いのでしょうが、健康寿命という意味では逆になると考えられます。
考察3:長期的に本当にそうか?
小太りの人が最も長寿であるという研究結果は数年程度の期間の結果であるということです。
数十年以上の期間で見れば、やはり太っている方が短命であるという研究結果も存在するようです。
これはガン等の病気の原因である化学物質は脂肪に溶けやすいという事実を考えれば説明できます。
太っていて脂肪がある人ほど化学物質を貯めこめるということで、脂肪に貯めこまれた化学物質は許容量を超えるまで悪さをしません。
つまり数年程度であれば太っている人の方が化学物質の悪影響を受けないのです。
しかし数十年経てばガン等の重篤な病気を引き起こしますので、長期的に見れば「痩せ」の方が長寿であると思います。
化学物質の摂取量は単位体重当たりでみると「肥満」も「痩せ」も同等でしょうから、短期的には「痩せ」の寿命が短いという結果になっていると考えられます。
さらに言えば、「痩せ」の中でも少食や断食を取り入れてカロリー制限をしている人だけでみれば、寿命は長いはずです。
人間の体は低いレベルでも安定化しようとする
私は断食や冷え取りを始めて過酷な瞑眩を経験し感じたことは、明らかに不摂生をしていて太っている人が普通に健康そうに生きていて不思議だということでした。
不摂生をしていない自分がこんなにつらい瞑眩を経験しているのに、あのメタボな人なら地獄のような辛い瞑眩があってもおかしくないのにと考えます。
しかしそのような人でも普段普通に苦しまずに生きています。
これはなぜなのか。
人間の身体はうまくできていて、とりあえず直近の生活に支障がないように低いレベルの健康状態でも安定化しようとするのです。
しかし、低いレベルで安定化している状況は東洋医学では「未病」と呼ばれ、この状態が続くとある日その限界を超えてガンなどの病気を発症してしまいます。
低いレベルで安定している人はその状態が当たり前だと思っていますが、一度高いレベルで安定することを経験すれば、自分がいかに不健康であったか気づくことができます。
体から毒を出すことで高いレベルの本物の健康を目指してください。
まとめ
少なくとも健康寿命という観点からは、カロリー制限している方が長いのでしょうし、単純に「痩せ」とか「肥満」とか体系の問題ではなく、やはり少食や断食でカロリー制限をしているかどうか、デトックスが十分かどうか、単位体重当たりの化学物質の蓄積が少ないかどうかが重要なのでしょう。
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